魚をさばけることへの憧れや喜びという共感を掘り起こし、日本中がもっと魚に触れ、味わいたくなる新たな食のムーブメントを切り開くべく始まった、さばけるプロジェクト。
さばけるプロジェクトの3つのアクションのうちの一つが、服部栄養専門学校協力のもと、魚をさばく体験会「海の日本 さばける塾」です。
今回は、さばける塾の『鯛』を使ったレシピをご紹介します。買い物や料理で役立つポイントなど、普段の暮らしですぐに使える、使いたくなることも盛りだくさん!ぜひ試してみてくださいね。
鯛を「知る」
[スズキ目タイ科]
タイと名のつく魚は150種近くいますが、タイ科のタイは13種しかおらず、その内よく食べられているものは「マダイ」の他「チダイ」「キダイ」「ヘダイ」「クロダイ」「キビレ」の6種。古来よりおめでたい魚として、また姿の美しさと鯵の良さから珍重されてきたい人気の高い魚です。
旬・産地
旬は、春。
産卵後の味の回復が早いことと、産卵期が南と北で時期が異なることから、いつでもどこかに
鯵の良いものがあります。
身質
味にくせがないため、色々な味付け、調理ほうに適しています。
脂肪分が少ないため、火を入れすぎるとパサつき、食味が損なわれてしまいます。
栄養
脂肪が少なく良質なたんぱく質を多く含んでいます。
服部栄養専門学校講師の西澤さん曰く、「脂肪吸収が良いため、高齢食や離乳食に適している。」とのこと。
あっさりとした味わいが、老若男女に愛されている鯛。お祝いの席だけでなく、普段の食卓にも並べたい魚の一つです。
選ぶポイント
40〜50cmのものが美味。そして、鼻孔(鼻の穴)が2つにくっきり分かれているものが天然の証。
他に、えらが鮮やかでお腹が張っているものなどをポイントに選びましょう。
※参考:「魚食文化の系譜」雄山閣(2009)「からだにおいしい魚の便利帳」(2011)
さばけるチャンネルでは、天然鯛と養殖鯛の見分け方を動画でもご紹介しています。ぜひご覧ください。
詳しくは、こちら「天然鯛と養殖鯛の見分け方」
【土鍋鯛ごはんレシピ】
■材料[2人分]
鯛 2尾(1尾:300g)
白米 2合
卵 1ヶ
三つ葉 1/2束
<調味料>
出汁 360ml
淡口醤油 36ml
酒 36ml
■作り方
1.白米を研ぎ、浸水しておく
2.鯛を三枚におろし、うす塩をして5分くらいおく
3.[霜降りをする]
i.鍋にたっぷりの湯(分量外)を沸かし、ボウルに氷水(分量外)を用意する
ii.鯛を熱湯に入れ、すぐに引き上げ氷水に入れる
iii.氷水の中でうろこを落とし水気をとる
4.土鍋に調味料、白米を入れ強火で10分
5.沸騰したら鯛を入れ、弱火で10分炊く
6.火を止めて10分蒸らす
7.炊き上がりに三つ葉を散らす
8.器に盛る
■Point
土鍋のごはんが沸騰してから、鯛を入れる
鯛のさばき方は、さばけるチャンネルでご覧ください。
詳しくは、こちら「真鯛のさばき方」
【鯛のあら汁レシピ】
■材料[2人分]
鯛の中骨 2尾分
鯛のかま 2尾分
昆布出汁 3カップ
酒 1/2カップ
味噌 20g
■作り方
1.鯛の中骨、かまに強塩し10分くらいおく
2.1の塩を洗い流す
3.[霜降りをする]
i.鍋にたっぷりの湯(分量外)を沸かし、ボウルに氷水(分量外)を用意する
ii.鯛を熱湯に入れ、すぐに引き上げ氷水に入れる
iii.氷水の中でうろこを落とし水気をとる
4.3と昆布出汁、酒を入れ強火にかける
5.灰汁をとり火を弱め、味噌を溶く
6.お椀にはる
■Point
昆布出汁と鯛のあらを入れてから火にかける
◎豆知識
※魚を出汁として使う:火にかける前に魚を入れる(臭みは灰汁になる)
※魚を煮つけとして使う:沸騰した煮汁に入れる(コーティングされるため生臭くならない)
【厚焼玉子レシピ】
■材料[4人分]
卵 5ヶ
出汁 50ml
塩 少々
砂糖 大さじ3
薄口醤油 小さじ1/2
油 適量
<盛り付け>
大根おろし
■作り方
1.出汁に塩、砂糖、薄口醤油で味付けする
2.割りほぐした卵に1を入れ混ぜる
3.よく焼き込みをした玉子焼き器で油を入れ焼き上げる
4.器に3を盛り付け、大根おろしをそえる
自分で魚をさばけるようになる…それだけで少し大人になったような、かっこいいような、不思議と誇らしい気持ちになります。さばいた魚は、美味しい料理に仕立てて、いただきましょう。
東京と全国44箇所で開催中の「海と日本 さばける塾」では、今回ご紹介の鯛のように、様々な魚を使った料理をさばき方から作り方まで、実際に楽しみながら体験できます。
お近くで開催の際には、ぜひ参加してみてくださいね。きっと、もっともっと魚が好きになりますよ。
さばけるプロジェクトHP:http://sabakeru.uminohi.jp/
さばけるチャンネル:Youtube
記事/さとゆめ編集部