2019/05/27

自然と食と歴史、奥深い魅力溢れる「熊本県上天草市」

熊本県の西部、有明海と八代海に接し、無数の島々が浮かぶ天草地域にある上天草市。

美しい島々が作り出す自然美は、熊本県を代表する絶景として親しまれています。

そんな上天草市は、かの天草四郎生誕の地として知られています。今なお色濃く、そして大切に残されている歴史の軌跡の数々は、この地ならではの魅力。そして自然や歴史だけでなく、年間を通して楽しめる豊かな食の宝庫としても、注目されつつあります。

上天草市に息づく歴史ロマンや多彩な味覚を、体感してみませんか？

色濃く残る歴史の軌跡

上天草市、この名前からピンとくる歴史上の人物といえば、天草四郎が思い浮かぶ方は多いのではないでしょうか。天草四郎の出身地は、ここ上天草市。所縁ある地として、様々な伝説や逸話、歴史的な場所が残されています。

かつて多くの人々の期待を背負い、戦った天草四郎の歴史は、街を歩くだけでも随所に感じられます。それも、今なお上天草の人々に愛されているからこそ。「天草四郎メモリアルホール」など、歴史を語る場所や、親しみを込めて天草四郎の名前を冠したお菓子などが作られていることからも感じられますね。

天草四郎の壮大なロマンを肌で感じる、実際の歴史が残す確かな足跡は、上天草旅でしか見られない醍醐味。天草四郎も同じ景色を見ていたのかな、と思い馳せながら上天草巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか。

天草四郎メモリアルホールについて、詳しくはこちら

上天草市には、大小10もの島々があります。島の行き来は、天草五橋と呼ばれる5つの橋があるため、実はとっても便利。その橋をつなぐ道は、この地が真珠の養殖が盛んだったことから、「天草パールライン」と名付けられました。天草パールラインは、日本の道百選にも選定される、上天草を代表する道です。

上天草を代表する美しい景色といえば、天草五橋と忘れてはならないのが「天草松島」。天草松島は、宮城県の松島、長崎県の九十九島と共に、日本三大松島に数えられます。松の緑が美しい大小様々な島が青く美しい海と相まり、風光明媚な景色を形作ります。

特に、夕陽の美しさは地域の人たちも自慢するほど。上天草を語る上で外せない絶景スポットの一つです。

年間を通して比較的温暖な上天草市。その穏やかな気候から、文旦やあまくさ晩柑など多様な柑橘類が作られています。また、車海老や黄金のハモ、ワタリガニなどの海産物はもちろん、真珠養殖など、島々の特性を活かした地産食材が育まれています。

天草を代表する食材といえば、「天草大王」はご存知ですか？天草大王は、かつて熊本地方で飼育されていた、世界的にも稀な大型の肉用鶏。時代の変遷により、昭和初期ごろ一度は絶滅した天草大王は、10年間の長い歳月をかけ、約半世紀ぶりに復元されました。

国内最大級と言われるその地鶏は、雄で最大背丈約90cm、体重約7kgもの大きさを誇ります。ただ大きいだけでなく、美味しさも折り紙つき。今では九州だけでなく、全国のホテルやレストラン、料亭などで重宝されています。

ぜひ一度味わいたい、上天草の味覚。せっかくなら、その土地でいただきたいものですね。

天草大王の雌（左）と雄（右）

海と島々、そして豊かな地産食材と奥深い歴史。上天草の魅力は、一言では言い表せないほどの多様さに溢れています。

その魅力を味わうには、ぜひ一度訪れて。ワクワクとした気持ちを胸に、さあ、上天草への旅に出かけましょう。

記事／さとゆめ編集部