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地方創生に携わったからこそ見える地域の課題と魅力「さとゆめ 浅原 武志」

地方創生に携わったからこそ見える地域の課題と魅力「さとゆめ 浅原 武志」

こんにちは、さとゆめ編集部です。

「ふるさとの夢をかたちに」をテーマに、日本全国の地域で伴走型コンサルティングをしている株式会社さとゆめには、実は長野支社があります。

今回は、長野支社長として長野県信濃町の担当をされている、浅原さんにお話をお聞きしました。 システムエンジニアを経て、長野県信濃町役場に入職。癒しの森事業の企画立案から関わり、現在もさとゆめで信濃町と癒しの森事業について担当されています。

10年以上もの間公務員として地方創生に携わった浅原さんが、創業メンバーの一人としてさとゆめの立ち上げに参加した理由とは。

伴走型コンサルティングとの出会い

さとゆめ代表取締役社長の嶋田さんを始めとした4人の創業メンバーの出会いは、長野県信濃町。どのようなきっかけが、さとゆめの立ち上げへと繋がっていったのでしょうか。

「私は3年前まで信濃町役場の職員として、癒しの森事業を15年程担当していました。

癒しの森事業は、都市部の企業が健康経営を目指すために使ってもらうのですが、森林セラピーの中でも、どういう人に向けてどういうメニューを用意したらいいのか、などのマーケティングの部分をその当時、嶋田さんに担ってもらっていました。

また、中嶋さんは地域ブランディングの第一人者なので、その分野を。そして武井さんは、信濃町にある黒姫ライジングサンホテルのオーナーだったので、4人それぞれが信濃町に関わっていました。そこで、4人で話し合い、さとゆめ を立ち上げようと決めました。」

4人それぞれが異なる役割で携わっていた、信濃町の地方創生。信濃町のコンサルタントとして関わっていた嶋田さんを見て、伴走型コンサルティングとは、ということを改めて感じたのだそうです。

「さとゆめは、“伴走型コンサルティング”をモットーにしていますが、実は嶋田さんって創業前から伴走していたんですよね。僕はコンサルという人に会ったのが嶋田さんが初めてだったので、コンサルって伴走するのが当たり前のものだと思っていたんですよ。

でも、世の中にはそういうコンサルばっかりじゃない、と聞いていました。でも、嶋田さん以外のコンサルを知らなかったので、どういうことなのかなと思っていたところ、信濃町から長野県に出向した時に、県は国からの指導を市町村に伝えるある意味コンサルのような役割をしないといけないのに、全く伴走していないのを目の当たりにしました。

それって意味あるのかな?と思っていた時に、嶋田さんが体現するさとゆめの伴走型コンサルティングというのが、どういうものなのかと理解しました。」

コンサルタントというだけでなく、アンテナショップの経営など、新しい事業にも積極的に取り組んでいる姿勢に共感したというのもありますね、とさとゆめに参画するきっかけをお話しいただきました。

「そもそも公務員でずっといようとは思っていなかったんです。公務員は、出る杭は…という風潮が必ずしもあって、それはどこに行っても変わんないと思います。でも、それじゃ人は育たないし、それは地域のためになるのか、と考えたときに、ならないなと思うんです。」

でも、一番は公務員の仕事が物足りなかったというところですね、と笑顔でお話しいただいた浅原さん。地域のために、という熱い想いが、アグレッシブな活動へと繋がっているんだなと感じました。

森林セラピーの先駆的地域 信濃町

浅原さんが信濃町で癒しの森事業を始められた当初は、まだ森林セラピーという言葉もない、言わば手探りの状態からのスタート。トレーナーの制度もなければ、サービスの金額も決めなければいけない…そんな忙しい日々を送っていた頃、心に残っていたこととは。

「癒しの森事業を任意団体のメンバーと一緒に進めている中で、仕事なのか仕事じゃないのかわかんないけど、よく夜中まで話し合ったね。その頃のことはすごくよく覚えています。一人一品夜食を持ち寄って、夜通し語り合っていました。」

信濃町が癒しの森事業を始めた3年後くらいに、森林セラピーという言葉ができました。今では63箇所ある森林セラピー基地の中でも、トップと言われる程の地域となりました。

長野県をまるごと保養地化へ

「長野県の保養地化というのをすごく進めたいですね。“保養地”という概念をもっと広げていきたい。

長野県は健康長寿世界一で、その地域が世界一の保養地になるはずなんです。その長野県保養地化に向けた延長線上での取り組みとして、信濃町の他、池田町ではハーブを使ったヘルスツーリズムをやっていますし、小海町ではリ・デザインセラピーという森林セラピープログラムを提供しています。」

信濃町に来て体験した森林セラピーが、日々の健康づくりの一つのきっかけになれば、とお話いただいた浅原さん。

自治体で働かれていたからこそ見える、地域の課題や問題点、そして魅力。全国の森林セラピー基地を信濃町くらいのレベルに引き上げたいし、信濃町はもっと上を目指したい、という想いを胸に活動される浅原さんと信濃町、長野県のこれからが楽しみです。

信濃町 癒しの森

HP:http://iyashinomori.main.jp/

記事/さとゆめ編集部