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森の力で、働く人の心と身体を癒す「トッパングループ健康保険組合と『癒しの森』森林セラピー」

森の力で、働く人の心と身体を癒す「トッパングループ健康保険組合と『癒しの森』森林セラピー」

森林での体験を通して、健康づくりや心身のリフレッシュを目指す、森林セラピー。森の中を散策したり、その土地が育んだ地産食材を堪能したり…豊かな自然が私たちに与えてくれる効果は、はかりしれません。

長野県信濃町にある「信州・信濃町 癒しの森」も、森林セラピーを体験できる認定の森のひとつ。さとゆめは信濃町と共に、癒しの森の森林セラピー事業に取り組んできました。

癒しの森について、詳しくはこちら

”自分らしさ”を見つめ直す場所「癒しの森」森林セラピー

「森林セラピーを、従業員の健康づくりに活かしたい」————そんな想いから、「信州・信濃町癒しの森」での森林セラピー促進に取り組んでいる健康保険組合があります。「印刷テクノロジー」を中核としたトータルソリューションを幅広い分野で事業展開しているトッパングループの、健康保険組合「トッパングループ健康保険組合」です。

2019年5月に、信濃町で森林セラピーを担う組織 しなの町 Woods-Life Community と「癒しの森協定」を結びました。

今回は、トッパングループ健康保険組合 専務理事 加藤 博信さんに、トッパングループの健康経営について、また癒しの森をどのように活用していきたいかをお話いただきました。

健康づくりが企業の業績アップのきっかけに

トッパングループ健康保険組合では、なぜ森林セラピーを取り入れたのでしょうか。その理由の一つが、トッパングループが行う「健康経営」です。

健康経営とは、従業員の健康づくりを促進することで生産性の向上や組織の活性化を目指す、経営戦略のこと。トッパングループ健康保険組合では、「心・食・体」のバランスを大切に、様々な取り組みを進めています。

働く人が力を発揮するためには、健康管理が大切。トッパングループ健康保険組合は、健康経営を推進する仕組みづくりや事業所毎のヘルスケア活動の基盤整備に取り組み、2019年に「健康経営優良法人(中小規模法人部門)」の認定を受けました。社内外で健康への意識が高まる中、森林セラピーを活動の一つとして推奨することが決まりました。

トッパングループ健康保険組合が森林セラピーを健康経営に取り入れることとなったきっかけの一つは、加藤さんが癒しの森 森林メディアカルトレーナーの高力一浩さんの講演会に参加されたことなのだそう。

「高力さんの森林セラピーについての講演会は、とても素晴らしく、これから保健事業をどうしていこうかと考えていた中で、一つの解決策になるのでは、と感じました。そこで、初めて信濃町に訪れることとなりました。」

実際に自ら癒しの森 森林セラピーを体験。また、都内近郊の森林セラピー基地へも訪れ、森の癒しの力を体感されたのだとか。都心で暮らしていると普段あまり触れることのない大自然での体験が、トッパングループの健康経営を担う一つの施策になり得ると、確信されたのではないでしょうか。

「トッパングループが行う事業の中には、創造的な仕事やチームワークが大切な仕事もたくさんあります。そんな時に気持ちが落ち込んでしまうと、なかなか力を発揮することはできません。それをなんとかしよう、そんな気持ちがありました。

これまで健康保険組合では、社員食堂での活動などで”食”に対するサポートなどを行ってきました。今年からは、森林セラピーを筆頭に社員のメンタルケアも積極的にサポートしていきます。」

癒しの森内にある「癒しの森の宿」を契約保養所に登録し、トッパングループ健康保険組合加入者は割安で利用できるように。「訪れる人全員が組合員でなくともいいんです。家族や友人を連れて、ぜひ一緒に来てほしい」と話す、加藤さんの想いから、加入者本人だけでなく、家族や友人との旅行でも、気軽に森林セラピーを体験することができます。よりリラックスした気持ちで大自然とのふれあいが楽しめそうですね。

「信濃町は、自然と食べ物も魅力的だけど、土地の人たちの優しさ、温かさに心打たれました」と話す、加藤さん

癒しの森で、五感を研ぎ澄ます

癒しの森 森林セラピーでは、専門の森林メディカルトレーナーが同伴し、森の中を散策します。プログラム内容は、ウォーキングからアロマ作り体験まで様々。視覚・聴覚・嗅覚・呼吸の五感を解放させながら、森林療法や健康チェック、免疫療法など、心身を解きほぐし、リラックスできるひと時を過ごします。

山々を眺めながら、みんなでお弁当を食べる時間も、思い出に残る大切なひと時に

木々の緑を見て、森の空気を吸い、鳥のさえずりを聴き、花の香りを感じる…森の中での体験一つ一つが、私たちの心と身体を解放してくれるよう。

「癒しの森の宿」では、アロマ精油による芳香浴やハーブティを楽しんだり、郷土の食材を用いた料理を味わうことも。身体の内側からリフレッシュできますよ。癒しの森の宿は、どこもアットホームな雰囲気で、オーナーと語り合うのも森林セラピーの楽しみの一つです。

「都会で育った自分の子どももそうですが、自然の中で遊んだりする経験があまりないと、虫に対して”怖い”というイメージがついてしまうんです。虫は全て”害虫”って。そういうイメージだけではないんだよ、というのは実際に経験することが大切だと思います。

できるだけ自然の中に。今回の癒しの森との取り組みが、子どものそういった大切な経験をするための一つのきっかけになればいいな、と思っています。」

自然に触れる機会の少ない現代の子どもたちにとっては、森林セラピーが虫や植物を間近で見る貴重な機会になるかもしれません。また都会で働く大人たちにとっても、木漏れ日の中を歩いたり素足で水に触れる体験は、新鮮に感じるでしょう。

「冷たい水の中を歩いた後に、泥の中に足を踏み入れた時、『土ってあったかいんだ』ということを改めて知りました。こういった自然の中での体験は、大人も子どもも関係なく楽しめます。」と森林セラピーでの体験を楽しそうに語る、加藤さん。

子どもの頃に自然と親しんでいても、大人になって忘れてしまうこともあるけれど、森林セラピーで改めて自然の力を味わうことで新鮮な驚きを得られるというのも、また楽しい経験となりそうです。

トッパングループ健康保険組合では、従業員の健康づくりだけでなく、友人や家族との思い出づくり、コミュニケーションの活性化など、森林セラピーに様々な効果を期待しています。今後は社内研修での活用も検討されているそう。

「子どもたちにとっての、ふるさと作りにも役立ってほしい」そう語る加藤さんの温かい想いが詰まった、癒しの森の取り組み。癒しの森での体験は、都会では味わえないものばかり。大自然に触れることで、仕事につながる新しい発想やアイデア、暮らしへの活力も生まれそうですね。

トッパングループ健康保険組合の「癒しの森」森林セラピーについて詳しくは、こちら

記事/さとゆめ編集部