さとゆめ

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さとゆめの創業に関わった理由は事業への共感 中嶋聞多先生

さとゆめの創業に関わった理由は事業への共感 中嶋聞多先生

こんにちは。さとゆめ編集部です。

「ふるさとの夢をかたちに」をテーマに、日本全国の地域で伴走型コンサルティングをしている株式会社さとゆめ。

今回お話しいただくのは、取締役の中嶋聞多先生です。さとゆめ創業メンバーの一人であり、地域活性学会会長や信州大学特任教授としても活躍されています。 中嶋先生は、地方創生が一般的になる前から地域おこしに取り組まれてきました。

さとゆめの創業に関わるきっかけは?

「30年ほど大学で文系の情報学を教えてきました。「情報の収集と活用」といったような授業で、学生と一緒に外へ出て、フィールドワークを通して学びを深めたいと思うようになったんです。そんな時、長野県の松本市から、商店街活性化のご相談をいただきました。

そこで、僕ひとりで何かするのではなく、学生や市役所の方々とアイデアを出し合い、会場まで足を運んでくださった市民と一緒にシャッター通りをどうするか考える実験的な場をつくったんです」

商店街をどう活性化するかという重たいテーマを、みんなで楽しく考える工夫をほどこしたこの企画は大好評だったそうですね。

「自分が教えている学生たちから、もっとやりたいという声が増え、ゼミ生を中心に、地域活性化を支援するNPO法人までつくりました。

やがて、周辺の地域からも依頼がくるようになり、そのひとつの自治体との関わりの中で、さとゆめの創業メンバーたちに出会うことになりました。彼らとなら、私が実現したいようなサステナブルなまちづくりができると思いました」

地方活性化には、どんなことが必要なのでしょうか。

「まずは、地域に暮らす方々の声を聞き、目線をあわせて考えること。何かを持ち込むというよりは、地域に溶け込んでいくような場所づくりがポイントですね。そのうえでイノベーティブなアイデアを一緒に考え、形にしていくとことかな」

うまく活性化できている例はありますでしょうか。

「私が定点観測している長野県小布施町は、すぐれたリーダーたちが内外の人々を巻き込みながら上手にまちづくりを進めてきた好例だと思います。

地域活性は、単年度の補助金で一気にできるものではなく、小さな変化の集積が大切なんだと思います」

なによりも「地域の文化を大切に思う“こころ”が重要」だと、中嶋先生は言います。

「まちにはそれぞれ歴史があり文化があります。その地域特有の風土や長年かけて育まれてきた文化はそれほど変化するものではありません。だからこそ、そこに価値を見出し、くらしの知恵をベースにしないと、そこでしか生み出せないものやサービスをつくりだすことはできません」

「さとゆめは、人が育つ場でもある」 さとゆめで、これから実現したいことについてもお伺いしました。

「これまでさまざまな方と、地域に貢献する仕事をたくさんしてきましたが、今後は個人のキャリアの可能性を広げるような人財育成に力を入れたいですね。仕事を通して学び、成長できる環境をつくってあげたいなと。『育てるんではなく、育つ場』ですよね。それぞれが自分で行動することで、時に問題にぶつかる。それらを仲間と一緒に解決していくことが自身の成長にもつながる。そんな場をつくりたいと思っています」

アカデミアとビジネスの両方に関わられる理由は?

「地域を舞台とした、教育・研究・実践が一体となった学問領域ができればすばらしいと思いませんか。それこそ地域活性学会がめざす『地域活性学』です。少子・高齢化にくわえ人口や経済の一極集中がすすむこの国が、課題解決先進国として、あとにつづく国々に解決への道筋をしめすことができればと本気で考えています。さとゆめはそうした夢(ゆめ)も共有してくれる企業だと信じています」

地域の活性化を目指すかたわら、そこに住む地域の人の想いまでを包括する先生のお話が、とても心に残りました。さとゆめが、地域の方々と創る未来。今後も楽しみです。

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