人を起点として、持続可能な事業をつくる。新型コロナウイルスの感染が拡大するさなか、さとゆめ社長の嶋田俊平がかかげた目標(Objectives)である。
その真意は、また機会をあらためてご本人から語っていただくとして、「人を起点として」を具現化するために、さとゆめは、あらたな人財育成事業にのりだした。
京都芸術大学(4.1 京都造形芸術大学から改名)に寄付講座を開設したのである。
わたしたちは、さとゆめがこれまで実施してきた地域活性化支援のとりくみをスタッフみずから次の世代に伝えるとともに、大学教員や関係の方々とさまざまな共同研究をおこなうことになっている。
ではなぜ京都芸術大学なのか。その真相はともかく、この大学がわが国最大の芸術系大学であることを、多くの方はご存じないのではなかろうか。
京都芸術大学は「通学部・通信部をあわせて10,000名を超える18歳から95歳の幅広い世代が学ぶ」(2020 大学案内より)大学である。左京区瓜生山にある京都キャンパスには、まるで宝塚歌劇を思わせるような大階段がエントランスへと続き、4代目市川猿之助が芸術監督をつとめる500人収容可能な芸術劇場、世界クラスの設備とクリエータが集まるウルトラファクトリーなど驚くような施設がたくさんある。
さらに東京の一等地に外苑キャンパス(姉妹校である東北芸術大学と共用)、大阪にもサテライトキャンパスも有するのである。まさに、東京芸大が東の『最後の秘境』(二宮敦人 2016)というならば、京都芸大は西の「知られざる秘境」と呼べるかもしれない。
瓜生山キャンパスのジャングル(失礼 !)の奥深くに分け入って、授業と研究をおこなうわたしたちの体験を、この連載ではルポタージュ風にお伝えていこうと思う。そしてまた、さとゆめスタッフがここで何を語ったか、そのエッセンスも順次掲載していくつもりだ。
現下の新型コロナウイルスの感染拡大は、われわれの想像をはるかにこえて、日常の(と思っていた)経済活動や生活に甚大な影響をあたえつつある。4月7日に”発出”された国の緊急事態宣言は、国民に、人と人が距離をとって行動すること(social distancing)を求め、大都市圏と地方間の移動もできるかぎりひかえるよう要請している。
チェンジ・・・。一人一人の行動変容が累積すれば、社会のありようも変わるだろう。いまや多くの大学が授業開始を延期するなか、遠隔講義の導入を急いでいる。このような状況下で、さとゆめはどのように人財育成事業をすすめるべきなのか。きょうも自宅にとじこもって頭を悩ます日々が続いている。
・・・次回に続く・・・
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