有明海をのぞむ熊本県のまち、宇土市をご存知ですか?
「日本の渚百選」「日本の夕日百選」に選ばれる、「御輿来海岸(おこしきかいがん)」をはじめ、美しい干潟が魅力のまちです。
御輿来海岸
宇土市が有する広大な干潟でとれるあさりは、ぷりっとした身と濃厚な味が自慢。そのあさりをふんだんに使用した「あさりのオリーブオイル漬け」が、宇土の新しい特産品として誕生しました。
「あさりのオリーブオイル漬け」は、その名の通りあさりをオリーブオイルに漬け、瓶詰めした商品。宇土市のあさりのオリーブオイル漬けは、イタリアンカラーの赤・白・緑をイメージした3種類です。
開発は、熊本県宇土市と地元農漁業者団体でつくる「宇土市の旬を届ける実行協議会」。そして、これまでいくつものさとゆめのプロジェクトに携わってこられた、千葉県のビスコッティ専門店“Binasce”の山本慎弥シェフがレシピを考案しました。
料理人としてイタリアでの修行経験のある山本シェフ監修の元、度重なる試作を重ね、2018年春に第一弾として、あさりの旨味をシンプルに味わえる、”白”のあさりのオリーブオイル漬けが出来上がりました。
山本慎弥さんの「ひと」記事はこちら
「Binasce 山本 慎弥さん」ビスコッティから広がる、美味しいものの輪
地元産の野菜がアサリを引き立てる
新たに作る宇土市の特産品「あさりのオリーブオイル漬け」に合わせる食材として、山本シェフが選んだのは、熊本県産干しシイタケ。そこには「干しシイタケは、イタリアのポルチーニ茸に引けをとらない香りと旨みがある。その魅力をもっと知ってほしい」という山本シェフの想いがありました。
あさりと干しシイタケを熊本県産の清酒とトウガラシ、オリーブオイルで調理。和の食材によるイタリアン、という新しい味わいが生まれました。
「あさりのオリーブオイル漬け」は、パンにのせても、パスタにからめても美味しいひと品。温めればそのままアヒージョとして楽しむこともできます。販売後にたちまち人気商品となり、県農産物加工コンクールでは銅賞を受賞し、宇土市自慢の逸品の一つに仲間入りしました。
ゴロゴロと大きな具材で、食べ応え十分
熊本の山と海の恵みをかたちにする
第一弾の好評を受け、2019年春には、緑と赤、バジル味とトマト味が誕生しました。
バジル味
あさりの旨みにドライバジルの風味とホウレンソウの彩りがよく合うバジル味には、なんと大根が入っています。意外な組み合わせですが、あさりから出た旨みを吸った大根は、濃厚な味わいと新鮮な食感!「熊本県産の野菜の美味しさは折り紙つき」と、山本シェフがこだわった地元産の野菜が、あさりの旨みを引き立てます。パンやパスタだけでなく、白いごはんや蒸したじゃがいもなどにもぜひどうぞ。
トマト味
トマト味のレシピづくりで山本シェフが苦心したのが、ソースの濃度。水分が多すぎると、さらさらとしてパスタにうまくからみません。その点をクリアにするため、試作を重ねてたどり着いた食材が、押し麦です。押し麦があさりの旨みとトマトの水分を吸い、全体をほどよい濃度に。プチプチとした押し麦独特の食感も楽しめて、飽きのこない味わいのひと品として出来上がりました。
3種類セットは贈り物にもおすすめです
「宇土市だけでなく、全国各地にはまだまだたくさんの“原石のような食材”があります。自分の知見を最大限に活用し、私もさとゆめさんと同様に“伴走”しながら、様々な地域の新しい商品作りに携わりたいですね」と、山本シェフ。これからも宇土市だけでなく、地域の食材の、隠れた魅力を発掘していきたい、という想いを感じます。
宇土の魅力がたっぷり詰まった「あさりのオリーブオイル漬け」。宇土市の山と海の恵みが、”宇土市らしい”イタリアンという形になって、私たちの食卓を豊かに彩ってくれます。
「宇土市ってどんなところなんだろう?」と思い馳せながら、ぜひ味わってみてくださいね。
宇土市HP:https://www.city.uto.kumamoto.jp/
記事/さとゆめ編集部